「Fate」とはTYPE-MOONが制作したビジュアルノベルゲーム「Fate/stay night」を原作とするメディアミックス作品群の総称。主に「Fateシリーズ」とも呼ばれる。
その原典となる「Fate/stay night」では、「聖杯戦争」における「サーヴァント」とその「マスター」たちの戦いが描かれ、これがシリーズを通しての大きなテーマとなっている。
どんな願いも叶えるという万能の願望機「聖杯」をめぐり、7人の魔術師が歴史上の英霊たちを「サーヴァント」として召喚し、最後の一騎となるまで戦いを繰り広げる、それが「聖杯戦争」である。サーヴァントたちは常人を遥かに凌ぐ身体能力を持ち、更にそれぞれが「宝具」と呼ばれる必殺の切り札を有する。このサーヴァントたちによる人智を超えた熱い戦いが「聖杯戦争」、そして「Fateシリーズ」の見どころとなっている。またシナリオライター「奈須きのこ」氏とイラストレーター兼社長「武内崇」氏のコンビが手掛ける圧倒的なまでに緻密な世界観と剥き出しの人間ドラマが交錯するストーリーも大きな魅力。
多彩なメディア展開と「if」を含めた多様な作品群も本作の特徴であり、原作「Fate/stay night」だけでも分岐ルートである「セイバールート」「凛ルート(Unlimited Blade Works)」「桜ルート(Heaven’s Feel)」がそれぞれ映像化されるほどの人気を誇る。
ほか関連作品としては、原作前日譚である「Fate/Zero」、原作続編ともなる「Fate/hollow ataraxia」、電脳世界でのSFやサイバーパンクテイストで描かれる「Fate/EXシリーズ」、魔法少女をモチーフとした「Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ」など、スピンオフ・スピンアウト作品まで含めるとその数は知れず。またスマホゲームとして展開する「Fate/Grand Order(FGO)」はセルラン上位の常連である。
尚、そのあまりに完成された世界観や数え切れないほどの派生作品、更にコアなファン層の存在もあり、初心者には「敷居が高い」との噂があるとかないとか。よく「どの作品から見ればいい?」が論争になる。ただ基本、どの作品も単体として成立しているため、Fate初心者でもまったく楽しめないことはない。むしろ「あ、このキャラ別の作品にも出てた!」とか「なるほどこの作品とはこういう繋がりがあるのね」等、新鮮な発見を楽しめるのは初心者の特権といえる。特にスマホゲームの「Fate/Grand Order(FGO)」はオールスター祭り的な立ち位置にあるのでFate初心者にはオススメであるが、スマホゲームという特性上ある種の「覚悟」は必要である。つまり「Fate沼、みんなで沈めば怖くない」